自宅で実際に試した床の保護や防音対策(後編)

2022年12月16日

目次

効果的な防音マットの特徴

階下への騒音の悩みを抱える方の意見や考え、人気のある(売れている)防音マットを調べてみたところ、効果的だと思われるものには次のような特徴が見えてきました。

効果的なマットの構造

①厚さがありしっかりと衝撃を吸収できるもの。
②柔らかさ(クッション性)があり、音の衝撃を和らげるもの。
③硬さや重さ(質量)があり振動を防ぐもの。

①は厚みが増せば増すほど床からの距離が離れ、床への衝撃が少なくなります。

極端なことを言えば敷布団を何枚も重ねれば、子供が跳ねようが飛ぼうが音や振動は床に伝達しにくくなります。

②は表(おもて)面側の素材としてですが、柔らかいものが良いとの事です。

これは硬いもの(例えばコップやお皿、スプーンやフォークなど)を床に落としてしまった時に衝撃を吸収し、落下した時の音を和らげるのと同じ役目を果たします。

硬いものがフローリングに着地した時の「カツン」や「コツン」と言う音を軽減させます。

③は裏側(床に面する側)の素材として硬さ重さ(質量)のあるものが効果的だとのことです。

これは重たいもの(例えば満タンに入った1.5ℓのペットボトルやお米の袋)を床に置くと「ドスン」と振動が響きます。

この振動を抑える効果があるそうです。

次に購入したもの

前回購入したジョイントマットの特徴を活かして2層構造にし、厚みを増す作戦で次に購入するものを検討しました。

前回のマットは柔らかいポリエチレン+起毛素材の組合せです。

と言う事は表(おもて)面側の素材に向いていると考えました。

せっかく購入したのでしっかりと活用したいと思いました。

そこで選んだのがこちらです。

ニトリ 木目調パズルマット

幅55cm×奥行55cm×厚さ1.6cm

硬くて重さ(質量)のある素材ということでしたが、中々手ごろで良さそうなものを見つけることが出来ず厚さ重視でこれにしてみました。

前回購入したジョイントマットは0.8cmの厚さでしたから倍の厚さのマットです。

2枚を合わせるとなんと2.4cmの厚さになります。

ここまで厚くなれば硬さや重さ(質量)はありませんが、音はかなり軽減されるのではと期待しました。

マットを敷いてみて

家に帰りマットを部屋に敷き詰めてみました。

厚みが増し弾力もあります。

自分が歩いた感じでは音は響かないのではないかと感じるくらいでした。

しかし1点問題が発生しました。

それはマットが厚くなり過ぎてしまいドアの開閉時にマットが扉と干渉してしまい開閉が出来なくなってしまったのです。

前回のマットの厚さまでであれば扉の下に敷いても干渉しませんでしたが、この厚さではダメでした。

その為、ドアが開閉出来るように合わせてマットを切る作業が生じてしまいました。

さすがに1.6cmの厚さだとハサミで切っていくのは難しく、カッターを使って切りました。

ギコギコとノコギリのように動かして何とかです。慣れないせいか少し凸凹になってしまいましたが・・・

こんな感じです。

部屋全体に敷き詰め、さらに前回購入したジョイントマットも上に敷いて設置完了です。

娘が保育園から帰ってきて、さあどうでしょうか?

パズルマット×ジョイントマットの2層構造の結果

実際に娘が帰って来てからの印象です。

足音は軽減され娘が歩いたり小走りをする程度の音であれば他の部屋にいても聞こえることは無くなりました。

この点は購入して良かったなと思いました。

ただし飛んだり跳ねたりした時やダンスの真似をして踊っている時の音(少し激しい動きをした時の音や振動)は軽減されこそしましたが他の部屋にいても響いてきます。

恐らく階下にも響いているのではないかと思います。

軽くて柔らかいマットを2層にして厚くしたところで衝撃吸収はしてくれるものの、「ドスン」という振動は伝わってきてしまうことが今回の事から分かってきました。

やはりマットの厚さを増すだけでなく硬さや重さ(質量)も合わせることが重要だと言う事を実際に体験して改めて感じました。

この反省は次の部屋の対策に繋げていこうと思います。

この部屋への2層のマットを敷く作業は一旦これで様子を見ようと思います。

必要が生じれば(苦情が来るようなことがあれば)再度挑戦していきます。

フェルト+タイルカーぺット(玄関ホールの対策)

次に気になっていた所の対策を行います。

この玄関ホールもお風呂場、寝室、リビングへと繋ぐ廊下の役割を果たしているため対策が必要でした。

前回までの反省を活かして硬くて重い素材と、柔らかくクッション性のある素材の組合せで対策をしてみようと考え、それに合うものを探しました。

そこにたまたま出かけたホームセンターでロール式の切り売りフェルトを見つけました。

清水工業 プレスフェルト

厚さ0.8cmで長さは切り売り販売されていました。

こちらのフェルトを床面側の素材として使ってみてはどうかと思いました。

工業用ではあるそうなのですがホテルやマンションのアンダークッション材として使われているものでもあるので良いのではと思いました。

さらにタイルカーペットを表面側に敷いてみたら良いのではと思いこちらを購入しました。

東リ タイルカーペットTG1707

国産で安心というのもありますが、ホームセンターでみたPOPには「衝撃音を和らげます。イスの移動や足音などの衝撃音を低減させ、階下へ響く生活音を和らげます」と書かれていました。

厚さ0.6cmでパイル織りされているのでクッション性があり、裏布にはガラス繊維も入っていて重さもありしっかりしています。

フェルトの厚さ0.8cm+タイルカーペットの厚さ0.6cmになるので、今回も扉の開閉が出来ませんので切ることに。

今までの製品に比べ素材がしっかりとしていて、重さもあるので切るのに苦労しました。

一般的なハサミでは中々切れませんでしたので万能バサミで切りました。

四苦八苦したのでこんな感じで歪になってしまいました。

タイルカーペットもフェルトもカットするのも大変ですし、切ると糸くずがでます。

作業をする時はお子さんがいない時にやると良いでしょう。

今回私は家族3人でホームセンターへ行き商品を買い、帰って来てから作業に取り掛かった為、好奇心を持った娘が周りをウロウロしてカッターやハサミ、切れ端を触ったりしていたので、都度注意をしながらの作業で全く集中できませんでした。

さて、作業が終わり設置してみてどうかと言うと

今までの中ではずば抜けて音が軽減されました。

娘が走っても足音や振動をしっかりと吸収してくれています。

最初からこの組み合わせに出会っていればと思ってしまいました。

もし、これから子供の足音や生活音に対する防音対策を考えられる方がいましたら絶対に最後のような組み合わせをお勧めします!

近所にあったり行きやすいからといった私と同じようにニトリのマットを組み合わせるのはお勧めしません。

まとめ

今回の一連の防音対策から分かった事は

①マットは柔らかいものより硬めのもの
②薄いものより厚いもの
③軽いものより重たいもの
④防音+防振のダブル効果でより安心

最初に買ったジョイントマットは軽くて手軽で良かったのですが、タイルカーペットと比べると音の軽減という点では全く違いました。

次に買ったパズルマットは厚さこそありましたが、発泡ウレタンのような素材で軽く柔らかいため衝撃音は和らげてくれますが振動は伝わってきます。

やはり音を吸収し振動を伝達させない仕組みや組合せを考えて設置することがとても大事なんだと改めて思いました。

長くなってしまいましたが、この文章が同じ事で悩まれている誰かの役に立てたら幸いです。

最後まで読んで下さりありがとうございました。